天岩戸のその後1消滅
日本書紀の天岩戸伝説と古事記の黄泉の国は、夏の大三角と琴座・ベガの軌跡を擬らえて作成された格調高い天文学の物語りです。この物語は、その後何故か かき消されるかのように消滅してしまいます。
その理由を調べてみましょう。
1・「記紀」の読者は、天皇関係者か高級貴族階級だけの読み物でした。
2・奈良時代初期には仏教が国教にもなっております。
その中で仏教縁起が盛んに作られ始め「鷲にさらわれた良弁(ろうべん)
上人の相模の国の大山縁起」などは有名です。
3・仏教界の中に 「天国と地獄」という死後の魂の落ち着き先があります。 日本書紀の天岩戸はあの世とこの世を結ぶトンネルで著しています。 古事記では黄泉の国として死者の住むところとして著しています。
そのため 黄泉の国はベガが地平線に沈んだ地下世界であり、地獄界に擬らえられたのでしょう。
そして 神の住む天上界を天国と擬らえたようです。
チノちゃんとしては 上記三つの理由により、せっかく天文学で造った
建国神話もあまり理解されず、仏教の「天国と地獄」の世界に埋没してしまったと解釈しています。
確かに この時点では 星の軌跡証明は難しいでしょう。
人は安易に考えられる方に流れてしまいます
その後 山上憶良は何を思ったのか九州へ流れてゆきます。そこには
大伴家持の父・旅人がいます。