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Channel: 五千年前の大洪水と先史文明研究ゼミ
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天を掘る 神話(まとめ)

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天を掘る 神話(まとめ)
そろそろ 七夕が近づいてきました。この行事はユーラシア大陸全体で行われています。

東アジアでは、中国の七夕伝説が有名です。ご存知の方も多いと思いますが、中国神話の七夕伝説の内容は川の畔で一人淋しく働く織姫と牛飼いの牽牛のお話しです。

この物語は天の川を挟んだ夏の大三角である琴座(ベガ)と鷲座(アルタイル)のお話です。当然 ここに登場する天帝は北極星となります。つまりは 夏の夜空のお話なのです。
そこで 日本建国神話である 日本書紀の「天岩戸伝説」も「この夏の大三角に擬らえて作成されている」と言ったら皆さん 驚かれる方も多いと思われます。その理由を説明したいと思います。
そこで この説明に入る前に歳差暦、天孫降臨説と天照大神の正体の三つを説明しておきたいと思います。
先ずは 「歳差暦」を簡単に説明したいと思います。

歳差暦
日常では 地球が太陽を一周する事を利用した年暦があります。
そして皆さんご存知の和暦(例平成)や西暦があります。
ここで言う歳差暦は夜空の星座を利用した暦で1周が26千年かかります。
その内容は、地球の地軸が23.5度傾いて自転していることはご存知だと思います。この自転に ブレがプラス・マイナス1度あることによって夜空の星座が長い年月の間に変化してゆきます。
そこで 昔の人は、黄道上にある星座を創造して26千年の長い暦を製作しております。これを歳差暦といいます。
現在 判明しているのはエジプト・ナイル川河口にあるスフィンクスがその歳差暦なのです。
この見方は時計と似ております。通常時計は針が文字盤の上を右回りで回転してゆきます。しかし この歳差時計は針が固定(スフィンクスは動けません)されているので文字盤である夜空が左回りに回転します。

この動きが、太陽や月が登る右回りと違い、星座(外側の文字盤)が動く左回りとなり、星座が降りてくるように見えるのです。これを天孫降臨と名づけたようです。
時計の右半分と左半分は上下の昇降は逆さになりますが、時計の右回転と歳差時計の左回転は同じです。
つまりは 星座の動きが日の出や月の出の反対である事を強調しています。
次に 天照大神の解釈ですが 一般には「遍(あまね)く 隅々まで光を届ける」と解釈されていますが、視点を変えて「何時でも、どこからでも仰ぐことのできる富士山のような存在」と解釈したら如何でしょうか。
日本民族は、当時 多民族国家ですから表現方法も多種多様に渡っているのです。この解釈で 夜空を見上げると天の川の中心(バルジ)近くに見える琴座(ベガ)がこれに相当します。

この星は104千年(26千年×4回=104千年)の周期を持っています。そして 過去104千年の内14千年だけ 地平線上から消えています。 残りの90千年は地平線上に存在するのです。

この図はベガのBC10万年からBC0年の軌跡図です。
場所:カイロ 観測基準は3月21日(春分) 4時30分です。
それ故 この星(ベガ)を「天照大神」に擬らえたものと考えます。

そして このベガを含む夏の大三角が、地平線上に消え、また出現してくる軌跡を擬らえて天岩戸伝説を製作したものと考えます。
それでは 天岩戸伝説と夏の大三角の星々の動きを見てみましょう。
先ず(上)を見てください。
(上)

アルタイルが高度80度位から6歩(一歩:2千年)の大股で地平線上から姿を消してゆきます。これは大男の須佐之男の尊が大股で歩く姿に擬らえて悪さをしているかのように見えます。
(中)

続いてベガが地平線上に隠れると 夏の大三角は地平線上から姿を消すのです。(中)
しばらくして デネブが顔を出します。(下)
これをアメノウズメに擬らえて卑猥な踊りをさせて、大勢の奇声をあげさせ、
(下)

たちまちベガとアルタイルが揃って地平線上に現れます。そして、アルタイルはベガから離れ出雲へ流されてゆくのです。

今日はここまで、また夢の世界でお会いしましょう。


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