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Channel: 五千年前の大洪水と先史文明研究ゼミ
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陸橋

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陸橋
毒蛇の来た道 星野通平 東海大学出版会
p16
中生代から始まって第三紀のほとんどの時代、地球上の気温は現在に比べてずっと高かったことが知られている。暖かい気温に合わせて、海水の表面温度は高く、このために表層と深層の海水の混合は不活発で海流の勢いは今日に比べてずっと弱かったと思われる。
「それなのに島々にはたくさんの『生きている化石』と呼ばれる氷河時代以前の海流が弱かったと思われる時代に栄えた動物の末裔がたくさん棲んでいる。これはいったいどうしたことであろうか」
p17因幡の白兎で、ウサギが利用しようとしたワニの橋のように陸上動物が海を隔てた遠くの島や大陸へ渡れる橋があった。今は、その橋は
海の底に沈んでいる。かつての陸の橋である。昔は大陸と大陸、大陸と島、島と島を結んでいたが、今は海の底に沈んでいる幅狭い陸地を陸橋と呼んでいる。
p20
南極ブナの分布を説明するには南方の諸大陸は古い時代には陸続きであったと考えればたやすく理解されることである。古い時代とは白亜紀のことである。そして二つの陸地をつないでいた陸橋は、ある生物は渡ることができても、あるものはできない、フィルターのような役目を持っていた、
と考えられている。つまり すべての動・植物が自由に広がることができる。大陸と大陸を結合といったものではなかった、と考えられている。
陸橋説は地球上の生物の分布を説明するための最良仮説である、と生物地理学者は信じている。しかし 陸橋説があったと考えられるところには現在深い海があり、陸橋、軽い物質を 海洋底=重い物質の中に沈めることが困難なために陸橋説は、今一つ説得力に欠けているのである。
今日はここまで、また夢の世界でお会いしましょう。


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