Quantcast
Channel: 五千年前の大洪水と先史文明研究ゼミ
Viewing all articles
Browse latest Browse all 1343

緑色凝灰岩(グリーンタフ)

$
0
0

毒蛇の来た道 星野通平 東海大学出版会
p103 緑色凝灰岩(グリーンタフ)
中新世の時代火山活動が盛んでとくに火山ガスの中にたくさんの二酸化炭素を含む火山活動が第四紀の氷河時代に比べてずっと盛んであった。
大気中に二酸化炭素がたくさん含まれることは地球の温暖化につながる。
今日の熱帯地方に産する動物の仲間が中新世の地層に含まれるのは伊豆半島だけのことではない。広島県の庄原、富山の八尾、能登半島、群馬県の妙義山の山麓そして遠い北海道の奥尻島にさえ、この時代の熱帯系化石が知られている。ツキノオサガリ、と呼ばれる貝化石やレビドシクリナ
やオパキュリナと呼ばれる原生動物の化石が示すことは中新世には赤道付近にあった日本列島がその後はるかに北上してきた。ということではない。
中新世の頃日本列島は現在に比べてずっと暖かかった、ということである。氷河時代の名残の現在の気候帯を基にして中新世の気候を推し量ることはできない。
伊豆七島の一番北の島、大島の土台には中新世の地層が知られている。
大谷石(おおやいし)という名で知られた海底に溜まった緑色の火山灰層である。地質家は緑色凝灰岩(グリーンタフ)と呼んでいる。伊豆半島も八丈島も土台は同様にグリーンタフである。ずっと以前に北海道大学の地質家の教授であった湊正雄さんが「マムシはグリーンタフ地域に多い」とはなしてくれた、ことがある。
八丈島のマムシは伊豆半島から南に延びるグリータフの陸橋を渡って本州から八丈島へ広がっていったに違いない。八丈島のマムシは赤マムシである、といわれている。マムシは、ときに黒っぽい色のものもいるが、日本列島のマムシは一種類である。
このことは、人類はただ一種類のホモサピエンスなのに様々な皮膚の色をもった人がいるのと同じことである。
日本列島のマムシは一種類であり、それは朝鮮半島からユーラシアの北部のマムシに近縁のものである。
八丈島が南方から漂流してきた、というのでは島のマムシの北方起源を説明できないであろう。
と書かれておりました。
つまり、著者はプレートテクトニクス説を、部分否定しています。
プレートテクトニクス説は熱帯系貝や原生動物の化石を基準に証明しているからです。
しかし、現在では丹沢山の東側に寒流貝化石「カネハラニシキ」が発見され、上記説は更に強い支持を受けています。
チノちゃんもその信奉者の一人です。
ついでにプレート平均移動距離は年5から6mmとされております。
2千万年前×6mm=120kmとなります。
例として 現在の丹沢山塊は小田原市から60km沖合にあったことになります。
(北米プレートを固定し、フィリピンプレートのみを移動させた場合)
今日はここまで、また夢の世界でお会いしましょう。

Viewing all articles
Browse latest Browse all 1343

Trending Articles