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Channel: 五千年前の大洪水と先史文明研究ゼミ
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サーサーン朝    2

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サーサーン朝    2  Wikipediaより
サーサーン朝(サーサーンちょう、英: Sassanid、波: ساسانيان‎ - Sāsāniyān 、226年 - 651年)はイラン高原・メソポタミアなどを支配した王朝・帝国。首都はクテシフォン(現在のイラク)。
目次
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•    3歴史
o    3.2王位継承問題と弱体化
o    3.3統治体制の完成
o    3.4中間期
o    3.5エフタルの脅威
王位継承問題と弱体化
ナクシェ・ロスタムの「ゾロアスターのカアバ」en:Ka'ba-i Zartosht と呼ばれる遺跡。建物自体の用途は不明だが、下部の壁面にカルティールによって書かれた長大なパフラヴィー語碑文がある。
シャープール1世が死去すると長男のホルミズド1世(ホルミズド・アルダシール)が即位したが、間もなく死去したので続いて次男のバハラーム1世が即位した。バハラーム1世の治世ではシャープール1世の時代に祭司長となっていたカルティール(キルデール)が影響力を大幅に拡大していった。カルティールは王と同じように各地に碑文を残しており、その絶大な権力がうかがい知れる。ゾロアスター教の祭司として宗教活動に勤しんだ彼は異端宗教の排除を主張し、マニ教や仏教、ネストリウス派キリスト教などの排斥を進めた。マニ教の経典によればカルティールは教祖マニの処刑に関わっていたとされる。
バハラーム1世が死去すると、その弟であったナルセ1世と、息子であったバハラーム2世との間で不穏な気配が流れた。既にバハラーム1世の生前にバハラーム2世が後継者に指名されていたが、ナルセ1世はこれに激しく反発した。しかしカルティールや貴族の支持を得たバハラーム2世が即位した。バハラーム2世の治世にはホラーサーンの反乱や対ローマ戦の敗北などがあったが、ホラーサーンの反乱は鎮圧した。カルティールは尚も強い影響力を保持し続けた。バハラーム2世の死去後、その息子バハラーム3世が更に王位に就く。
ナルセ1世はこれに強く反対し、またカルティールなどと敵対する中小の貴族の支援を受けバハラーム3世を排除した。王位についたナルセ1世はメソポタミア西部やその他の州の奪回を目指して東ローマ軍と戦い、西メソポタミアを奪回。一方でアルメニアを喪失し、両国の間に和平協定が結ばれ、和平は40年間に渡って維持された。
統治体制の完成

ユリアヌスの東方遠征(363年)。
ナルセ1世の死後、ホルミズド2世の短い
治世を経てシャープール2世が即位した。シャープール2世は生まれる前に貴族や聖職者達によって擁立された。ホルミズド2世には多くの息子がいたが、長男は貴族たちによって殺害され、次男、三男は幽閉されて王位から退けられた。そしてまだ生まれてすらいない胎児であったシャープール2世が即位することが決定され、シャープール2世の母親のお腹の上に王冠が戴せられた。こうしてシャープール2世は生まれると同時に即位し、少年時代を通じて貴族達の傀儡として過ごした。しかし、長じるに順って実権を握りサーサーン朝史上最長の在位期間を持つ王となった。シャープール2世はスサの反乱を速やかに鎮圧し城壁を破壊。また前王の死後領内に侵入していたアラブ人と戦ってこれを撃退し、アラビア半島の奥深くまで追撃して降伏させた。ローマ軍との戦いでは、363年にクテシフォンの戦い(英語版)で侵攻してきたユリアヌスを戦死させ、アルメニアの支配権を握るなどした。東方のトゥーラーンではフン族の一派と思われる集団が侵入したが、シャープール2世は彼らを同盟者とすることに成功した。
対外的な成功を続けたシャープール2世は、領内統治に関しては数多くの都市を再建し各地に要塞と城壁を築いて外敵の侵入に備えた。また、ナルセ1世以来の宗教寛容策を捨ててゾロアスター教の教会制度を整備し、キリスト教やマニ教への圧力を強めた。こうしてシャープール2世の治世では、サーサーン朝の統治体制が1つの完成を見たとされる。
中間期

ターク・イ・ブスタン小洞のシャープール3世(左)とその父シャープール2世(右)の像。像の左上、右上に
各々の像主についてパフラヴィー語碑文が書かれている。
シャープール2世の跡を継いで379年に王となったアルダシール2世、続くシャープール3世は短命に終わる。バハラーム4世の治世に入るとフン族が来襲したが、バハラーム4世は彼らを同盟した。
バハラーム4世の死後、ヤズデギルド1世が即位した。ヤズデギルド1世は「罪人」の異名を与えられているが、その真の理由は分かっていない。友人にキリスト教徒の医師がいたためにキリスト教に改宗したからだとも言われ、またヤズデギルド1世の許可の下で410年にセレウキア公会議(英語版)が開かれたためとも言われているが、ヤズデギルド1世がキリスト教徒に特別寛容であったかどうかは判然としていない。
ヤズデギルド1世の死後、再び王位継承の争いが起き、短命王が続いた後バハラーム5世(英語版)が即位した。バハラーム5世はゾロアスター教聖職者の言を入れてキリスト教徒の弾圧を行ったために多くのキリスト教徒が国外へ逃亡した。亡命者を巡ってサーサーン朝とテオドシウス朝の間で交渉が持たれたが決裂。422年に戦争(en:Roman–Sassanid War (421–422))に敗北し領内におけるキリスト教徒の待遇改善を約束した。
エフタルの脅威
インド・エフタル ナプキ・マルカ(英語版)王(c.475-576)の貨幣用合金ドラクマ。
425年、バハラーム5世の治世に東方からエフタルの侵入があった。バハラーム5世はこれを抑えて中央アジア方面でのサーサーン朝の勢力を拡大したが、以後エフタルはサーサーン朝
の悩みの種となる。428年にアルサケス朝アルメニア(英語版)が滅亡し、サーサーン朝アルメニア(英語版)が成立。
バハラーム5世の跡を継いだ息子のヤズデギルド2世(英語版)は、東ローマ帝国のテオドシウス2世と紛争(en:Byzantine–Sasanian War of 440)の後、441年に相互不可侵を結んだ。443年、キダーラ朝(英語版)との戦いを始め、450年に勝利を納めた。国内において、キリスト教徒であったアルメニア人をゾロアスター教に改宗を迫り動乱が発生した。テオドシウス朝がアルメニアを支援したが、451年にヤズデギルド2世がen:Battle of Avarayrで勝利しキリスト教の煽動者を処刑、支配を固めた。
ヤズデギルド2世の治世末期より、強大化したエフタルはサーサーン朝への干渉を強めた。ヤズデギルド2世は東部国境各地を転戦したが、決定的打撃を与えることなく西暦457年世を去った。彼の二人の息子、ホルミズドとペーローズ1世(英語版)は王位を巡って激しく争いペーローズ1世はエフタルの支援を受け帝位に就いた。
458年にサーサーン朝アルメニアでゾロアスター教への改宗を拒むマミコニア家(英語版)の王女が夫Varskenに殺害された。エフタルの攻撃を受けサーサーン朝が東方に兵を振り向けていたため、イベリア王国のen:Vakhtang I Gorgasiがこの争いに介入してVarskenも殺された。ペーローズ1世はアードゥル・グシュナスプ(英語版)を派遣したが、en:Vahan I Mamikonianが蜂起してVakhtang I Gorgasaliに合流。アードゥル・グシュナスプは再攻撃を試みたが敗れて殺された。
ペーローズ1世はエフタルの影響力を排除すべく469年にエフタルを攻めたが、敗れてペーローズ1世は捕虜となり、息子のカワード1世(英語版)を人質に差し出しエフタルに対する莫大な貢納を納める盟約を結んだ。旱魃により財政事情は逼迫、484年に再度エフタルを攻めたが敗死した(ヘラートの戦い(英語版))。ペーローズ1世の死後、貴族達によってバラーシュ1世(英語版)(在位:484年-488年)が推挙され帝位に就いた。485年にはen:Vahan I Mamikonianがサーサーン朝アルメニアのen:Marzbanに即位。
人質に出ていたカワード1世(在位:488年–496年、498年-531年)がエフタルの庇護の下で帰国すると、バラーシュ1世から帝位を奪った。しかし、マズダク教の扱いを巡り貴族達と対立したため幽閉されて廃位され、ジャーマースプ(英語版)が皇帝となった。幽閉されたカワード1世は逃亡してエフタルの下へ逃れ、エフタルの支援を受け再び首都に乗り込んだ。498年、ジャーマースプは抵抗することなく帝位返還に同意、カワード1世が復位した。同年、ネストリウス派の総主教がセレウキア-クテシフォン(英語版)に立てられた。カワード1世は、帝位継承に際して貴族の干渉を受けずにこれを行うことを目指し、後継者を息子のホスロー1世とした。
502年、カワード1世はエフタルへの貢納の費用を捻出するため東ローマ領へ侵攻し(en:Anastasian War)、領土を奪うとともに領内各地の反乱を鎮圧した。この戦いがen:Byzantine–Sassanid Wars(502年–628年)の始まりであった。 526年、イベリア戦争(英語版)(526年–532年)が、東ローマ帝国・ラフム朝(英語版)連合軍との間で行なわれた。 530年、Battle of Dara、Battle of Satala。 531年、Battle of Callinicum。
 


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